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とうめいのくに



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とうめいのくに

まぼろしいろ

Lyricist:naruno
Composer:naruno

あなたが纏う色は今日に相応しく
ただ飾らない脚が空を切る
靴は凛と鳴っている

私はやがて気付くように歩き出す
ただ木漏れ日の陰のほうを歩く
取り澄ます態度で

埋まらない距離を切り捨てる単位で
この道は遠く続いていく
薄情なようにも

あなたが歩く今日の彩度は、私風情に見合わない
笑う顔は如何様に取ればいい、分からないよ
恋のせいと免れたい、謂れなどないのに
やがて遠くなる彩り
狡いままで、まだ居させて

春めく風に十色ぶんの語り草
夏に解らぬ文色
秋半ば色恋は雨予報

季節は巡り、埋まらないでいたい距離
「あなたが纏う色が映えるなら、遠くなっていいから」

下らない嘘で切り捨てる風だけ
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鮮やかなジオラマを歩く

私だけなんだ
鈍る頭身、褪せるようだった

あなたの歩く今日の彩度が、ふと照らす眸子
場違いだったのだ、さがない煩いも照らして
「見られないよ」
そうと言えば、瞑る目も良しとするアイロニー
されば追えぬあの彩り
はるか遠くなるまぼろし

不幸も幸も併せて
濁ってぼかす足先
色彩は遠いまま
足はもつれ

踏み出さなければ
それは知らぬままだったはずの
痛い、光

あなたの歩く今日の最期を辿れますように
花束のよう、あなたの彩った世界の
軽いラッピングで構わない
少しでもいいから
それがための、この足取り
拙い色合いでも許して